停電でも家電が使える大容量の家庭用ポータブル電源、どれを選ぶか?
*製品情報を更新・再編集しました(2016.5.21更新)。
「喉元過ぎれば熱さ忘れる」と言いますけど、日本人つうのはホンマにそうでして、次の目先の大事に興味が移ってしまう早さは見事だと思うくらいですね。東日本大震災で一気に高まった防災意識も、最近は景気回復のほうにベクトルが向いてるせいかボルテージが下がり気味。まあ阪神大震災後もそうでしたけど。
節電もしかりで、電力会社が原発とめたら停電するぞ!と脅しをかけてる間は節電にも注意をはらってましたが、なんだ、大丈夫じゃないかとなると、すぐにもとに戻っちゃう。
円安傾向で景気がよくなるのはありがたいんですが、輸入エネルギーの価格の上昇で電気料金が上がるのは確実みたいですから、この夏のエアコン稼働時には再び節電問題や停電騒ぎが起きるんでしょう。
震災と原発事故のあと、計画停電に備えて家庭用ポータブル電源を買おうと思って物色したら、安くて性能のいいバッテリーはほとんど品切れで買えず。その夏はなんとか停電も無しで事なきを得ましたけど、この夏の電力事情も怪しげなので、世間が静かな今のうちにじっくり検討して買っちゃおうかなと。
・CELLSTAR セルスター ポータブル電源 PD-650
家庭用ポータブル電源は、震災後の需要にメーカーが対応したことと、バッテリー(蓄電池)の性能が進歩したことで、前に調べたときよりうんと「使える」製品が登場してますね。
震災直後に販売されていた家庭用の小型蓄電池は、価格は3万円以下と安かったものの、容量が少ないのでノートパソコンやラジオを数時間使えばアウト。一時しのぎの緊急非常用というスペックの製品がほとんどでした。小型だし1〜3万円で買えるからキャンプなんかにはちょうどいいんですけどね。
(参考記事→ 家庭用ポータブル電源を比較 )
震災後にあいついで家電メーカーから発売された家庭用ポータブル電源は、テレビや冷蔵庫まで動かせる大容量の製品が登場してきました。電圧の高いエアコンを動かすのはキビシイものの、実際、停電して一番困るのが冷蔵庫ですからね。夏だと食物が腐っちゃいますから。
大容量・大出力の家庭用ポータブル電源は、持ち運びは可能なものの、それなりにデカ重で価格も10〜20万円くらいしますが、イザというときの実用性を考えるとこちらのほうが頼りになるし、コストパフォーマンスも高いと思います。
つうわけで、家庭に常備するのに手頃な大容量・大出力の小型蓄電池をピックアップして性能や価格を比較してみましょう。
PCやテレビを数時間駆動できるポータブル電源
コンパクトなモデルだと、パナソニックの CB-LS01H があります。電源はリチウムイオン電池で、容量は130Wh(5.13Ah)。正弦波のAC100Vコンセント×1、500mAのUSBポート×2を装備。重さは約3kgで側面のハンドルとショルダーベルトで持ち運びも便利です。
使える家電の合計消費電力は80W程度まで。さすがに冷蔵庫はムリそうですが、PCやポータブルテレビなら1〜2時間は使えそう。停電時に便利なLEDライトも搭載してます。実勢価格は73000円前後になってます。
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・ Panasonic パナソニック ポータブル電源 CB-LS01H-K
日立マクセルのEnergy Station M-PAC01B は、容量255Whのポータブル蓄電池で、最大出力が1200Wあるので、高出力の電気機器を使いたいならこちらですね。電源はリチウムイオン電池。重さは12kgですが、キャリングハンドルが付いています。
AC100Vのコンセント×2個を装備し、機器使用時間の目安は、冷蔵庫で2時間半程度、30型液晶テレビが3時間ほど使えます。ACから9時間でフル充電ができ、充電中に機器使用のできるバイパス機能を搭載しています。エナジーステーションの実勢価格は147000円前後ですね。
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・ 日立ポータブル蓄電池 エナジーステーション M-PAC01B
もっとパワフルなのが、米ゴールゼロ社のGOAL ZERO Yeti 1250 Solar Generater。こちらの電源はAMG鉛蓄電池で容量1250Wh(100Ah)もある大容量モデル。さすがに重さは50.5kgありますが、ハンドル付きキャスターが付属してます。
正弦波ACコンセント×3、USB×3、DC×3 の出力端子を搭載し、合計1200Wまでの家電製品の同時使用が可能。上記マクセル M-PAC01Bの約5倍の容量ですから、冷蔵庫でも半日以上動かせそうです。実勢価格は198000円前後ですが、こいつを備えておけば停電や災害時にかなり頼りになりそう。
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・ ポータブル電源 GoalZero Yeti 1250 Solar Generator
大容量のポータブル電源は、シャープやソニーや東芝などからも発売されてますけど、たくさんあってキリがないので割愛と。
(参考記事→ シャープ サンビスタ JH-AB03 )
年々、充電池の性能が進化して、最近では大容量のモバイルバッテリーが登場していますが、日常のスマホやタブレットを充電するには便利ですが、停電や災害時の非常用電源としてはいかにも非力。家庭に常備するポータブル電源なら、上記のクラスの大容量製品をチョイスしておくべきでしょう。
また、クルマ用バッテリーに充電器とインバーターをセットして使うやりかたもアリ。消耗品交換ができるぶん合理的かもです。
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・ 家庭用ポータブル蓄電池 人気製品一覧
しかしバッテリーが悩ましいのは、繰り返し使って行くうちにだんだん消耗してくることですね。備えあれば憂いなしなんですが、永久に使えるわけじゃないので、使用頻度とコストをよく考えて購入したほうがよさそうです。
(記載の実勢価格は日々変動しますから念のため)
では今回の気になる物件は、こんなところで。
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