3ドア冷凍冷蔵庫 300L弱クラスで探したら日立かアクアの二択だった件

ひとり住まいをしている、ばーさまから緊急連絡が入った。なんでも「冷蔵庫が冷えなくなったから、ちょっと見に来い」というお達し。「あんた家電詳しいんやろ」と言われましても、こちとら修理ができるわけじゃなし...でもまあ見て来たわけです。

突然冷えなくなったという、ばーさま宅の冷蔵庫は、東芝のGR301Bというモデル。庫内容量298Lの３ドアタイプで平成12年製...つうことはかれこれ15年も駆動して来たご老体であります。こりゃ素人目にもコンプレッサーのヘタりかガス抜けによる老衰死の可能性が大。もう買い替えでしょと言いましたが、見える部分に問題はないので、ばーさまが納得しない。

で、高額の出張料を覚悟しつつ東芝さんを呼んで見て貰ったところ、案の定コンプレッサーの交換が必要で、修理する代金で新製品が買えてしまうとのこと。これでようやく納得したばーさまから今度は「今のに近い代わりの冷蔵庫をお買い得価格で早急に購入してこられたし」とのミッションが発令されました。

300リットル弱クラスの3ドア冷凍冷蔵庫を探す

つうわけで、とりあえずネットで物件を検索。アマゾンや価格コムなんかをサーチしてみたところ、該当するモデルが意外と少ないのに驚きました。経験上、冷蔵庫や洗濯機などの大型白物家電は、モーター等の耐久性に信頼感のある東芝、三菱、日立などの重電系メーカーのモデルを選ぶことにしてきたんですが、250〜300Lクラスは東芝も三菱も2ドアしかないじゃん。かろうじて日立が265Lの3ドア冷蔵庫 R-27FVってのを発売してるのみ。
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弱電系のパナソニックやシャープにも同クラスは2ドアばかり。唯一、旧サンヨーを買収した中国系アクアブランドから272Lの3ドア AQR-271D というのが出てます。ばーさまが3ドアに固執してるのは、利便性や経済性を鑑みてのことなんでしょうが、その条件で選ぶとなると、実質上の選択肢が上記の日立かアクアの二択という、お寒いことになってしまいました。

家電量販店の店頭で現物をチェックする

選択肢がたった2機種というのは残念ではありますが、購入する場合の比較はそのぶん入念にできるとも言える。で、さっそく両機のカタログスペックを把握したうえで、店頭での現物チェックに行くことに。

都合良く2台並べで展示されていた実機を眺めるに、特長の差は一目瞭然。日立はスリムで背が高く設置面積が少ないコンセプト。AQUAはワイドで背が低く天面に電子レンジなどを置ける仕様になってます。背の低いばーさまにとってはAQUAのほうが使い勝手が良さそうですが...細部を検分してみると。

ハイアールアクア 272L 3ドア冷蔵庫 AQR-271D

　
アクア 272L 3ドア冷蔵庫
ブライトシルバー
AQUA AQR-271D-S

AQUA AQR-271D は、外形サイズが幅600x高さ1419x奥行667mmの背低幅広ボディ、庫内容量272Lの3ドア冷凍冷蔵庫（右開き）。上から冷蔵室178（チルド16）L・冷凍室50L・野菜室44Lの順。上段の冷蔵室は明るく広々としてていいんですが、そのぶん冷凍室と野菜室の収納量は若干頼りない印象です。

高さを低く抑えた天面には耐熱テーブルが装備してあり、オーブンレンジなどの調理家電を置けるのが魅力。ボディカラーはシルバーとホワイトの2色から選べ、なにより実勢価格55000円前後からと、お値段がうんとリーズナブルです。
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気になった点は、ワイドな冷蔵室のタナ板がプラ製で強度が若干心配なこと。背面のコンプレッサー部が剥き出しで覆いがなく運転の騒音が大きそうなこと。さらにホコリによる故障も懸念されること。それから冷蔵室のアーチ型取っ手が横型で大きく手前に張り出していて邪魔なことですかね。省エネ達成率は140％（2010年）です。

日立 265L 3ドア冷蔵庫 R-27FV

　
日立 265L 3ドア冷蔵庫
ライトブラウン右開き
HITACHI R-27FV-T

HITACHI R-27FV の外形サイズは幅560x高さ1520x奥行655mmとスリムで背高。庫内容量265Lの3ドア冷凍冷蔵庫（右開き）で上から冷蔵室136（チルド13）L・野菜室63L・冷凍室66Lで、野菜室が真ん中に配置されているタイプです。

アクアのに比べると冷蔵室とドアポケットの収納力が少ないかわり、野菜・冷凍室にはゆとりがあります。なるだけ置き場所を少なくしたいならこちら。インバータ制御搭載で静音性と省エネ性能が高い（2010年達成率167％）のですが、そのぶん価格は実勢70000円前後と高価になってます。
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・ 日立 265L 3ドア冷蔵庫（ライトブラウン）HITACHI R-27FV-T
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ライトブラウンのくすんだカラーのうえ全体的に角張ったデザインが、やや無骨で重っ苦しい印象ですが、こちらはボディの背面までパネルで覆われているし、ガラス棚などの内装もしっかりした作りです。ただし天面は放熱板になってるのでモノは置けません。

さて、わが家はどちらにするか

両モデルの発売日を調べてみると、日立 R-27FV が2015年3月、アクア AQR-271D が2015年2月とほぼ同時期なんですが、店員によると、アクアのこのモデルは同クラス十数年来のロングセラー機で、旧サンヨー時代の基本設計はそのままに、マイナーチェンジして売られ続けて来たんだとか。

もちろん主要部品やLED照明などの細部は更新されての2015年2月発売なんですが、基本設計は十数年以上前のままで、最新冷蔵庫のスペックからするとやはり古いのであります。それでも売れているということは、完成度の高いサンヨー入魂のモデルだったと言えるのではありますが、中国ブランドになったことで信頼性がいまひとつ「？」かなと。

日立 R-27FV は正味の新モデルなので、省エネ性能や静音性などは最新のものが備わっていて内容は申し分ないんですが、2万円弱という両機の価格差は実に大きい。もはや別価格帯モデルと言っていいくらい。やっぱり買いやすいのは断然アクアのほうですからね。

ここまで調べて、オーナーであるばーさまにお伺いを立てたところ、結局、信頼性の高い日立のモデルを購入することになりました。多少お値段は張りますが、やっぱり「モートルの日立」なら故障が少ないだろうということで。購入後3ヶ月が経過しましたが、なんら問題なく駆動しております。

同じ300L弱の3ドア冷蔵庫でも、これだけ特長がはっきり別れている二択ならば、簡単に選べると思ったんですが、いやなかなか迷いましたねこれは。

では今回はこんなところで。