万年筆をプレゼントしたい!無難な選び方とおすすめブランド(予算1〜2万円)は?
*製品情報を修正・再編集しました(2016.3.6 更新)。
進学・入学・就職などのプレゼント品として、かつては定番物件だった「万年筆」ですが、昨今著しいステーショナリーの電子化、取り扱いの面倒さなどで敬遠されて、使う人も贈る人も少なくなってしまいましたね。しかしその反面、味わいとサプライズ効果を兼ね備えた、若い女性から彼氏へのプレゼントアイテムとして、ふたたび注目されてきているというではありませんか。
ただ、この万年筆という筆記具は、個人の好みに良し悪しが大きく左右される、贈り物としては非常にデリケートなブツ。昔から万年筆は進物には不向きというのが定説でした。やっぱり使う本人がその手で書き味を試してベストな一本を選ばないと、なかなか常用してもらうに至らなかったからです。
しかし今どき万年筆を常用している人なんて、本職の作家でも稀になって来ているご時勢。メイン筆記具として日常的に使う人もそうはいないでしょうし、一本持ってて邪魔になるような嵩張るモノでもなし。それに万年筆の存在自体がオトコのステータスつうか、物欲を刺激するモノでもありますので、万年筆のプレゼントに目をつけた最近の女性はエライなあと感心してるようなワケで。
かく言うわたくしも、紙の上に文字を書く機会が激減して久しく、書きたい漢字が思い出せない頻度が激増中。コリャなるだけアナログ筆記の機会を増やさねばイカン!と痛感している折でありまして、書き文字のモチベーションアップに万年筆の力を借りようかと思ってたところ。で、今回はプレゼントに適した、予算1〜2万円クラスの万年筆の無難な選び方について。
万年筆を選ぶ〜ペン先のサイズ
万年筆を選ぶとき最も重要なポイントとなるのが、使用目的にあったペン先のサイズにすること。代表的なペン先サイズは、EF/X(極細)、F(細字)、M(中字)、B(太字)などです。万年筆らしさという点からは中字や太字をイメージしがちですが、サインをする機会がほぼ皆無な日本では、太ペンはあまり使い道がありません。
プレゼントとはいえ、日常使用して貰う事を考えると、F(細字)あたりのペン先が無難なところでしょう。手帳や大学ノートなどに細々と記入したい人なら、EF/X(極細)がいいかもです。
ペン先のサイズは、海外ブランドの製品はやや太めになっていますから注意が必要。海外のFサイズは国産のMくらいの太さだと思って選んだほうがいいですね。なにせ日本には漢字という超細かな文字がありますから、太字だとアルファベット筆記体のようにはサラサラと書けません。
万年筆を選ぶ〜インクの補充タイプ
万年筆にはインクの補充方式に違いがあるので注意しましょう。最も手軽なのが交換カードリッジを差し替える ①カートリッジ式。高級万年筆に多いのがインクを吸い上げて補充する ②吸入式で、ややコツを要するものの「万年筆持ってる感」はこっちに軍配。カートリッジも吸入もオーケーの ③両用タイプ のもあります。
カートリッジインクはインク壷よりもややお値段が高めですが、今時そうバリバリ大量筆記することもないでしょうから、手軽なカートリッジ式の万年筆を選んどくのが正解でしょうね。
万年筆を選ぶ〜国産ブランドと海外ブランド
さて最後はブランド選びであります。万年筆(つけペンも)は元来西洋の筆記具なので舶来品が本場。パーカー(PARKER)、ペリカン(Pelikan)、ラミー(LAMY)、ウォーターマン(WATERMAN)、クロス(CROSS)、モンブラン(Montblanc)などの著名ブランドは大概あちらもんです。
万年筆を嗜好品・装飾品的に持つのなら海外ブランドが魅力でしょうが、日本語を書く実用性となると、パイロット(PILOT)、セーラー(SAILOR)、プラチナ(PLATINUM)などの国産老舗3メーカーの技術と品質の安定感がモノを言います。
数万円以上する海外高級万年筆を購入するならともかく、本人の試し書きナシで予算1〜2万円クラスのプレゼントなら、実際の日常使用に適した国産ブランドの売れ筋モデルから選択するのが無難だと思いますね。国産ならその価格帯でもペン先が18金の万年筆が買えますから。
まずは万年筆や筆記具の専門店サイトで、最近の人気モデルや価格の相場などのアタリをつけるのがよろしいかと。
↓
・ 万年筆・筆記具専門店【キングダムノート】
・ 万年筆の品揃え日本最大級【高級万年筆の文栄堂】
一流海外ブランド万年筆がずらりと並んでて、目の保養になりまする。
万年筆を選ぶ〜予算1〜2万円のプレゼントなら
というわけで、万年筆初心者に向けて予算1〜2万円のプレゼント品を選ぶなら、国産3大ブランド(パイロット・プラチナ・セーラー)で、ペン先が金または合金のM/F(中字/細字)、カートリッジ式モデルが正解かと。あとはペン本体のデザインやペン先収納方式、握りの太細の好みが先方にマッチしてるかどうか。このあたりは贈るアナタのセンスと愛情次第ですね。
10000〜20000円の日本ブランド万年筆(F 細字/M 中字)
・ PILOT パイロット( Amazon / 楽天市場 / Yahoo!ショッピング )
・ SAILOR セーラー ( Amazon / 楽天市場 / Yahoo!ショッピング )
・ PLATINUM プラチナ( Amazon / 楽天市場 / Yahoo!ショッピング)
海外ブランド品には知名度や高級感がありますが、この予算ではペン先が金製の上級モデルは望めませんし、製品に当たり外れも多いので試筆なしの通販購入はリスクが大きいかも。予算的にはパーカーのソネットやペリカンのスーベレーンあたりがリーズナブルですが。
10000〜25000円の海外ブランド万年筆(F 細字)
・ PARKER パーカー ( Amazon / 楽天市場 / Yahoo!ショッピング )
・ Pelikan ペリカン ( Amazon / 楽天市場 / Yahoo!ショッピング )
・ LAMY, WATERMAN, CROSS, AURORA, 他 海外ブランド( Amazon )
その点、国産3ブランドの製品なら元々日本人仕様に作られているし品質も安定しているので、通販で買ってもまあ安心かと。あとで純正の消耗品が入手しやすいのも吉です。
万年筆を贈りたいのだけど、あまり使ってもらえなそうという懸念がある場合は、スペシャル感のあるボールペンを選ぶという手もあります。おすすめなのが、東京の下町で製造されているペン工房キリタのオリジナル真鍮製ボールペン。贈答に手頃な価格だし、ペン本体への名入れやペントップ部へのロゴ入れも無料です。筆記具ギフトに最適かと。
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・ 名入れ無料!真鍮製高級ボールペンの【ペン工房キリタ】
趣味品でもあり実用品でもある万年筆は、使う本人による店頭での試筆のうえでの購入が基本なのであります。サプライズ効果を期待して海外高級ブランドの逸品をプレゼントしたい人も、そのあたりの根回し等をうまく考えて、最良の一本を決めてくださいな。