ひんやりマットで熱帯夜対策!ファン送風式と水循環式のどっちが正解?
エネルギー原料の高騰やなんやらで、節電しろ!というお達しが発されて久しいのですが、年々日本の夏はどんどん暑くなってきてるような案配で、もはや熱帯夜をエアコンなしで過ごすのは無理筋になってきました。
そんなご時勢に市場が反応し、数年前から「涼感寝具」なるジャンルが夏の売れ筋商品に成長しました。当初はシーツやマットに冷蔵庫で冷やした保冷ジェルを挟む、という製品が多かったのですが、アレ、面倒な割にすぐヌルくなって涼しくないということが判明して、徐々に人気が萎えて来た感があります。
それに変わって最近主流になってるのが、冷たい触感を得られる新素材のシーツや立体構造パッドで通気性を高めたマットなどです。ハイテク繊維の涼感シーツは比較的リーズナブルに入手できるのがありがたいんですが、これもしばらく寝てると体温で温められて涼感が消えてしまうのがやっぱり残念。
内側が3D構造になったマットも室温が高いとそんなに涼しくありません。これらの電気を使わない涼感寝具は省エネではあるものの、室温がある程度まで下がってないと、ひんやり感を実感できません。結局エアコンと併用しながら冷房を弱めに設定して電気代の節約を図るという物件ですね。
まあ最近はエアコンの省エネ化と高機能化が進んだので、扇風機で我慢して熱中症や脱水症状を喰らうより、最新型の省エネエアコンに買い替え、適当に冷房しつつ涼感寝具で快適に寝るのが賢いと思います。
ということで、最新の涼感寝具はどう進化してるのか、どんなものが販売されてるのか、今季売れ筋の製品を取り上げて評判や価格・コスパなどを比較考察してみます。まずは、マットのなかに電動ファンで風を通すタイプの敷きパッド、エアコンマットそよそよから。
アテックス 涼感寝具 そよそよ AX-HM1220S
涼感寝具 そよそよ AX-HM1220Sは、足元左右に2つのファンを搭載、マット内に空気を強制送風して体温や汗でこもった熱と湿気を強力に取り除くエアコンマットそよの進化版。マット面のメッシュ部分から背中に微風を吹き出す機能が追加されたほか、4本のウォータージェルもセットできるという、まさにコレデモカ!という涼感仕様です。
普通の敷き布団に比較して湿気を4割程度も抑えられるので、じっとり蒸れて来ないのは快適なんですが、2つのファンをモーターで回すワケですから、やっぱり駆動音と振動が出ます。神経質で不眠気味という人には向かないでしょうね。
涼感寝具 そよそよ AX-HM1220S はシングルサイズでW940×L1980×H44mm、重さは4kg。送風量は強弱2段階調節が可能で切タイマーもついてます。電気代は一日8時間使用で月48円程度と非常に省エネ。実勢価格は13800円前後で、ハーフサイズの AX-HM1221H(W940×L925×H70mm)もあります。
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同タイプのファン送風式の涼感マットレスには、寝具メーカー 西川産業のエアロスリープシリーズ もあります。こちらはファンが筒状でパッド部分と着脱可能になってるのが便利。
ファン内蔵タイプの涼感マットは、送風機能付きとは言え、ひんやりした冷たさを期待して買うとがっかりするかもしれません(ジェルを冷凍庫で冷やして使わない場合)。
しかし一般の敷き布団に比べると、熱の篭った背中辺りの蒸し暑さがかなり解消されるのは確か。普段からエアコンをかけずに寝ている人は強制空冷の涼しさを十分実感できると思いますよ。
さて次は、パッドに内蔵されたチューブに水を循環させるタイプを。こちらは冷却・温熱の両機能があり、オールシーズン使えるのが魅力で、代表的な製品にフランスベッドの冷暖四季パッドやオンリースタイルの水循環マットなどがあります。
シリコンチューブの通ったパッドと、水タンクのあるコントロールユニットがセパレートになっていて、コントロールユニット内のペルチェ素子で循環する水を温めたり冷やしたりするしくみ。したがって水を冷やす分の熱が室内に排出されるので、やっぱり換気やエアコン冷房との併用が必要かもですね。
冷暖四季パッドの場合 18℃~48℃の温度設定が可能で、自動設定だと夏期は28℃、冬期は36℃に調整され、夏場の電気代は一日8時間使用で月450円程度(冬は210円程度)で、かなり省エネになってます。
フランスベッド 冷暖四季パッドSV
有名寝具メーカーのフランスベッドが2012年に発売して以来好評の、水循環式冷暖敷きパッド最新モデル。旧製品では縦配列で足元にジョイント部があったシリコンチューブが、横配列のサイド接続にされて冷却・温熱能力が向上。また内部ファンの静音化などの改良がされています。
水の交換は2ヶ月に1回程度が推奨で、立体メッシュ生地のパッドは家庭での水洗いが可能です。パッドのサイズはW970×L1950mm。乾燥重量は3.5kgで、実勢価格は47500円前後と少々張りますが、今まで涼感寝具に満足できなかった人はぜひ。
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冷暖四季パッドの旧モデルなら30000円前後で販売してるショップもあるので、そちらを狙う手もありです。
オンリースタイル 冷・暖 水循環マット
オンリースタイルの水循環マットもペルチェ素子を採用した冷暖両用の水循環シートですが、価格が34800円前後とリーズナブルなのが魅力です。冷暖四季パッドは寝具メーカーの製品だけに、マット素材の寝心地を重視しているぶん高コストになってますが、オンリースタイルのは薄くてゴワゴワ気味。熱効率機能に重点を置いてコストカットした製品ですね。
なので寝心地を良くしたい場合は、掛けるシーツを厚手にする必要があり、その場合冷暖性能は多少犠牲にならざるを得ません。でも冷え過ぎるというレビューも多いので、それでちょうどいいくらいかもです。コントロールユニット一台にマットを2枚まで繋げる仕様になってるので、ダブルベットに使うのにはコレがマル。
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・ ONLYSTYLE あったか~い・つめた~い 水循環マット
ペルチェ方式の冷暖水循環式マットは、ファン送風式や冷感素材繊維仕様の敷きパッドにくらべて価格は高いものの、ひんやり快眠性能はダンチに優れてます。冬も暖かく使えてコスパは良し。デメリットは水交換のメンテが面倒なのと水漏れや結露に気を使う必要があることか。しかしエアコン寝が駄目な人には超おすすめ。
ほかに、ポンプで水を循環させる機能のみの水冷マットがあり、京都西川クールウォーターマット CWM-3010 などが発売されてます。こちらはおおむね20000円程度で買え、入手しやすい価格ですが、水を能動的に冷却するわけじゃないので、涼しさの持続はあまり期待できないかと。
アウトラスト/ナイスクール素材採用の冷感敷パッド
しんがりに、接触冷感素材を使用した「ひんやり涼感敷きパッド」のおすすめ製品をピックアップしておきましょう。上記の冷感寝具製品は電気も使うし価格もそれなりに奮発しないとあきません。お財布の傷まない省エネ避暑の本流といえばこちらですからね。
最近最も注目され、売れ筋商品になってるのが、アウトラストとナイスクールという二つのハイテク素材を採用した、ナイスデイのアウトラスト 快適・快眠クール敷パッドという物件。シングルサイズの実勢価格が3000円前後です。
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・ ナイスディ アウトラスト快適快眠クール敷パッド
アウトラストとは、温度を32℃±1℃になるよう調節する調温機能中綿素材で、NASAのために開発されたという葵の印籠のような売り文句が付いてます。またナイスクールは接触冷感素材のナイロン繊維に熱伝導性の高い雲母を蒸着した素材で、触れた肌の熱を奪いひんやり冷却するとともにサラサラ感を保つのが特長。最強素材2つのコラボで暑い夜も快眠できると人気なのであります。
◯ほかにも→ アウトラスト素材採用のベットパッド・敷きパッド一覧
ま、能書きはどうあれ、触れた時に一瞬ひんやりを感じても室温が高かったり体温で温められると、だんだん涼感が感じられなくなってしまうのはいたしかたないところ。価格も安いもんですから一度試してみて、「これはアカンやつや」と思ったら、冷暖タイプの水循環マットをオトナ買いしましょ。
今回はこの辺で失礼おば。
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